性病予防のお薬の話

今日もお仕事おつかれさまです✨
このお仕事を頑張る上で、避けられないのが性病感染の心配。
感染が怖くてお薬を飲んで対策している女の子もいるかもしれません。
でもそのお薬、自己判断で飲むと危険なことがあるって知っていましたか?
お薬のリスクのお話と、今日からすぐにできる性病対策についてまとめました。

目次

そのお薬ちょっと待って!抗生物質常飲リスク🙅‍♀️

性病予防にドキシを飲んでいる女の子が増えています💊
でもネットで安く買って自己判断で飲んでいたり、SNSで薬の存在を知ってネットで買ってみようとしている場合はちょっと待って⚠️
実はとっても危ないかもしれないんです。

💊ドキシとは?

Doxy-PrEP(ドキシプレップ、ドキシPrEP、ドキシサイクリン曝露前予防投与):
毎日ドキシサイクリンという抗生剤を内服しておくことであらかじめクラミジア・梅毒・淋菌の予防を試みるというもの。

Doxy-PEP(ドキシペップ、ドキシPEP、ドキシサイクリン曝露後予防投与):
性行為後24-72時間以内にドキシサイクリンという抗生剤を内服することでクラミジア・梅毒・淋菌の予防を試みるというもの。

ドキシを推奨しない理由

薬剤耐性菌の増加

ドキシ使用頻度が月3回超で耐性淋菌が急増するデータがあります📈
「耐性菌」とは、お薬を何度も飲み続けることで菌がそのお薬に慣れてしまい薬効がなくなってしまう状態のこと。そうなるといざ発症した時に通常なら効くはずの薬で治らず、治療が困難になる事態に💦
ドキシ常飲では性感染症を引き起こす細菌だけではなく、その他の細菌に対しても抗菌薬耐性が増加します。

副作用や細菌叢さいきんそうへの影響

抗生物質の濫用は下痢や吐き気、じんましんなどの副作用を起こしやすく、また体の正常な細菌叢さいきんそうの影を乱し、カンジダや肌荒れの原因になってしまうことも。
消化管や皮膚に元々バランスを保ち存在している細菌を殺してしまい、性感染症の予防を超えて他の健康問題を引き起こしてしまう場合があります。

完全な予防にはならない

飲んでいても感染してしまうこともある為、飲めば安全!とはなりません。

地域による推奨の違い

ドキシ使用については抗菌薬耐性の懸念や長期的なデータ不足を理由に推奨していない国や地域もあります。

日本国内での内服の抗生剤が市販されていない理由

以前は内服の抗生剤が市販されていたこともありましたが、現在の日本では全て中止されています。
理由は薬剤耐性菌が生まれやすくなるためです。

感染拡大のリスク

薬剤耐性菌を作り出した場合、自分だけの問題ではなく、パートナーや地域全体にも薬剤耐性菌を広めてしまうことになります。

ドキシを飲むなら必ず信頼できる医療機関を受診して

リスクばかりを挙げてしまいましたが、ドキシが悪い薬なのではなく、きちんと正しく使うことができればとても良い薬です。
リスクを踏まえた上で、自己判断でネット購入や個人輸入をして入手するのではなく、信頼できるクリニックを受診して処方してもらうようにし、必ず検査も一緒に受けるようにしましょう。

性病予防が期待できるワクチンや予防薬

性病予防に効果的とされるワクチンや予防薬をまとめました💊
使い方によっては耐性リスクや副作用がある場合もありますので、あなたの体をきちんと守る為にも必ず信頼できるクリニックに受診の上、適切に使用してください。

項目予防対象費用耐性リスク
Doxy-PrEP梅毒、クラミジア、淋菌(事前)4,000〜8,000円/月⚠️耐性菌:強
Doxy-PEP梅毒、クラミジア、淋菌(事後)800〜2,500円/1回⚠️耐性菌:強
PrEPHIV(事前)5,000〜15,000円/月⚠️耐性ウイルス:弱
PEPHIV(事後)70,000円/月⚠️耐性ウイルス:弱
髄膜炎菌B型ワクチン淋菌25,000円/1回なし
B型肝炎ワクチンB型肝炎5,000円/1回なし
A型肝炎ワクチンA型肝炎15,000円/1回なし
HPVワクチン子宮頸がん、外陰がん、腟がん、中咽頭がん、肛門がん、尖圭コンジローマ27,000円/1回なし
バルトレックス・ファムビル口唇ヘルペス、性器ヘルペス【再発抑制療法】580円/月
【PIT】160円/1回
⚠️耐性ウイルス:弱
フルコナゾールカンジダ⚠️耐性菌:弱
ラクトバチルスカンジダなし
MpoxワクチンMpox(旧サル痘)不明なし

💊ドキシ(Doxy-PEP/Doxy-PrEP):梅毒、クラミジア、淋菌

⚠️耐性菌リスクが高いとされ、服用を推奨しないクリニックもあります。
梅毒、クラミジア、淋病などの細菌性性感染症を予防する方法です。

Doxy-PrEP

性交渉の前から毎日内服する。
週に3回以上など性行為の頻度が極めて高い場合。

効果が出るまでの期間:服用開始から数日以内
服用頻度:毎日1錠を継続、行為終了から1日経ったら休薬する場合もある
効果持続期間:飲んでいる期間中はずっと持続
費用:約4,000〜8,000円/月

Doxy-PEP

性交渉の後に内服する。
たまに不安な行為がある場合、コンドームが破損したなどのアクシデントがあった場合。

効果が出るまでの期間:服用開始から数日以内(遅くとも行為から72時間以内に服用)
服用頻度:対象の性行為1回につき1回
効果持続期間:飲んだその時のみ有効
費用:約800〜2,500円/1回

💊PrEP(プレップ)/PEP(ペップ):HIV

⚠️すでにHIVに感染しているのに気付かず飲んでしまった場合や、飲み忘れが多く中途半端な状態でHIVに感染してしまった場合、耐性ウイルスのリスクがあります。
服用開始前の検査で陰性であった場合の耐性ウイルスリスクは限りなくゼロです。

PrEP(プレップ)

性交渉の前に内服する抗HIV薬。
HIVへの感染を99%以上防ぐことができます。
毎日継続して飲む「デイリー」と性行為前後に飲む「オンデマンド」の2種類の飲み方があります。

効果が出るまでの期間:約20日
服用頻度:毎日1錠(デイリー)or行為タイミングごと(オンデマンド)
費用:【デイリー】月額 約5,000〜15,000円/
【オンデマンド】1回分 約2,000円〜5,000円

PEP(ペップ)

性交渉の後72時間以内に内服開始、30日間服用する緊急予防薬。
医療従事者の針刺し事故に対しても使用されており、信頼性の高い予防法です。

費用:30日分の処方で約70,000円

💉髄膜炎菌B型ワクチン:淋菌

淋病専用の予防ワクチンはなく、髄膜炎菌B型ワクチン(ベクセロなど)を淋病予防に効果があるとして使用しています。
ただし、2026年2月に発表された最新の報告ではこれまで期待されていた予防効果が確認されなかったとの報告が出されています。
ですが、過去の大規模な複数の研究結果も鑑み、ただちに効果がないと断定できるものではないとされており、接種する一定の価値はあると考えられています。

効果が出るまでの期間:2回目を接種完了後
接種回数:2回(初回・1ヶ月後以降に2回目)
効果持続期間:2〜3年ごとの接種が望ましいとされる
費用:1回あたり約25,000円

💉B型肝炎ワクチン

4〜6ヶ月間に期間をあけて3回接種することでB型肝炎と将来の肝がんを予防します。
3回目の接種から1〜2ヶ月後に抗体ができたかどうか検査します。
獲得した免疫は少なくとも15年間持続することが確認されています。

効果が出るまでの期間:3回目を接種完了後
接種回数:3回(4〜6ヶ月間かける)
効果持続期間:15年
費用:1回あたり約5,000〜8,000円

💉A型肝炎ワクチン

口から感染するA型肝炎ウイルスの感染を防ぎます。
2〜4週間空けて2回接種することで約2年間の効果持続、
初回接種から約半年後にさらに追加接種(合計3回の接種)することで約5年は効果が持続します。
その後抗体価が下がる為、感染リスクがある場合は10〜20年ごとに1回の追加接種が推奨されています。

効果が出るまでの期間:2回接種後2週間程度
接種回数:3回
効果持続期間:5年〜15年
費用:1回あたり約15,000円〜19,000円

💉HPVワクチン:子宮頸がん、外陰がん、腟がん、中咽頭がん、肛門がん、尖圭コンジローマ

HPVワクチンは、子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンです。
複数の種類があり、HPVのどの型を防げるのかが異なります。
45歳以上の接種については効果や安全性が確認されていないため、推奨されていません。

サーバリックス、ガーダシル

子宮頸がんをおこしやすいHPV16型と18型の感染を防ぎます。

シルガード9

HPV16型と18型に加えて31型、33型、45型、52型、58型の感染も防げるため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぐことが可能です。

効果が出るまでの期間:2回または3回の規定の接種完了直後から
接種回数:15歳以上で初回の接種を開始する場合計3回
効果持続期間:約20年
費用:【サーバリックス】約15,000〜18,000円/1回
【ガーダシル】約16,000〜19,000円/1回
【シルガード9】約27,000〜33,000円/1回
※2026年時点で27歳(2008年4月生まれ)までの方は公費で接種できる「キャッチアップ接種」を利用できる場合があります。(※2022年4月~2025年3月31日までにHPVワクチンを1回以上接種していることが条件)
※自治体によっては対象年齢を過ぎた方への独自の任意接種助成を行なっている場合もあります。

💊バルトレックス・ファムビル:ヘルペス

⚠️症状が消えても処方された分をきっちり飲み切ることが必要です。自己判断中途半端な断薬をした場合にヘルペスウイルスが薬剤耐性を持ってしまう場合があります。

年に3〜6回以上ヘルペスを繰り返す場合、予防内服が効果的です。

再発抑制療法

年に6回以上繰り返す場合、バルトレックス®︎(バラシクロビル)を1日1錠、1年間、内服し続ける方法です。

PIT

年に3回以上繰り返す場合、再発の時に備えて、あらかじめヘルペスのお薬を処方することができる治療法です。

効果が出るまでの期間:服用当日〜数日以内
服用頻度:毎日1錠(再発抑制療法)or 再発の症状が出てから6時間以内(PIT)
費用:【再発抑制療法】月額 約580〜1,480円/
【PIT】1回分 約160円〜2,020円

💊フルコナゾール:カンジダ

⚠️抗真菌薬なので自己判断で中途半端に断薬すると耐性真菌を作ってしまうリスクが少しだけあります。
カンジダを頻繁に繰り返す場合(年6回以上が目安)、週に1回、定期的に服用してカンジダを予防する方法。

効果が出るまでの期間:数日〜1週間前後
服用頻度:週1回を6ヶ月継続
効果持続期間:服用している6ヶ月間+数ヶ月〜
費用:1,500〜3,000円/月

💊ラクトバチルス(乳酸菌ケア)

膣内を「デーデルライン桿菌(ラクトバチルス)」という乳酸菌でいっぱいにすることで自浄作用を高めるケアです。
サプリを飲むインナーケアと膣錠の2パターンがあります。

サプリの内服

効果が出るまでの期間:2週間〜1ヶ月
服用頻度:毎日1〜2粒を継続
効果持続期間:服用している間ずっと
費用:3,000〜6,000円/月

膣錠

効果が出るまでの期間:数日〜1週間
服用頻度:1日1回を6〜10日間継続
効果持続期間:数ヶ月間
費用:3,000〜5,000円/1セット

💉Mpox:サル痘

Mpox(サル痘)の予防ワクチンです。
まだ一般に流通していない為、希望者全員が打つことはできませんが、一部のクリニックが実施している臨床研究の対象者として参加する、もしくは流行地域への渡航予定がある場合に海外渡航外来(トラベルクリニック)で接種を受けることができる場合があります。

効果が出るまでの期間:2〜4週間
接種回数:1回
効果持続期間:数年〜十数年以上の長期的な免疫維持が期待される
費用:非公開(市場流通していないため一律の市場価格がありません)

定期的な検査を忘れずに

ここまでいろんなワクチンや予防薬をご紹介してきましたが、どれだけ気をつけていても「100%絶対に大丈夫!」と言い切るのは正直難しいのが現実です💦
一番大切なのは定期的に検査をして自分の体の状態をちゃんと知っておくこと。
万が一性病にかかってしまっても早期発見できればお薬ですぐ治るものがほとんどです✨

性病の種類とかかりやすさ一覧

かかりやすい12大性病をまとめました。
これらを全て網羅した検査が一番安心ですが、中でもかかりやすい7項目(クラミジア(性器)/クラミジア(のど)/淋菌(性器)/淋菌(のど)/ HIV / 梅毒 / B型肝炎)は漏らさず検査するのがおすすめです。

クラミジア(性器・のど)

かかりやすさ:★★★★★
国内で一番感染者数が多い性病。
特にお口プレイでののど感染はうつりやすさ高め。
男女とも約9割が無症状なので気付かないうちにもらいがち。

淋菌(性器・のど)

かかりやすさ:★★★★☆
クラミジアの次に感染者数が多い性病。
淋菌ものど感染でうつりやすい。
女の子は無症状であることが多い。

梅毒

かかりやすさ:★★★★★
現在大流行中。
ゴム着でもキスや目に見えないお肌の微細な傷からうつってしまうので要注意。

HIV

かかりやすさ:★☆☆☆☆
1回のプレイでうつる確率は低いけどかかったら一生お薬とお付き合いすることになるので油断は禁物。

B型肝炎

かかりやすさ:★★★☆☆
唾液や体液でもうつる。

C型肝炎

かかりやすさ:★☆☆☆☆
血液から感染。ディープなプレイや怪我、生理中のプレイでリスクが上がる。

マイコプラズマ

かかりやすさ:★★★☆☆
クラミジアや淋菌の検査で陰性なのに「なんかオリモノおかしい、違和感ある…」って時はこれの可能性大!

トリコモナス

かかりやすさ:★★☆☆☆
菌ではなくて虫(原虫)が原因。
お風呂の椅子やタオルの使い回しでもうつる。

カンジダ(alb菌 / gla菌)

かかりやすさ:
alb(アルビカンス)菌:★★★★★
gla(グラブラータ)菌:★★☆☆☆
alb菌は、寝不足やストレス、抗生物質の飲みすぎなどで暴れ出す「いつものカンジダ」。
gla菌は、市販のカンジダ薬(膣錠)が効きにくい難治性のカンジダ。
お薬使ってるのに全然痒みが治まらない場合このgla菌の可能性が高いから、お医者さんできちんと検査してフルコナゾールとかを処方してもらう必要があるよ!

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今日からできる小さな予防と定期的な検査を忘れずにしてください。

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